今年もIGポートの株主総会に行ってきました。好調な株価を反映してか、去年の倍、90人程度の参加者数で、会場の人口密度は高めでした。場所は、武蔵野芸能劇場3階で、一昨年と同じ場所です。今年は株主限定の上映会は無く、ARISEの講演会のみでした。おみやげも特にありませんでした。

igport

以下、質疑応答です。

映像制作事業は10数作品を制作しており営業損失となっている。この損失は版権事業でリクープする形となっているが、よくばりすぎて本数が多くなっているのではないか?一部、納期遅れや作画の乱れなども見られ、負荷が高いのではないか?出版も同様に売り上げに比べて利益が少ない。作品数を絞り込んで、クリエイターに余裕を作るべきではないか?

貴重なご意見、ありがとうございます。企画検討会議でも、収益性を重視して、クオリティを担保し、勝率を高める方向で動いている。(郡司執行役員)

出版は以前に比べて一作品あたりの部数が減少している。掲載基準を上げて、作品数を絞り、利益率を上げる方向で動いている。(保坂取締役)

来期の計画について、映像制作事業が黒か赤かが業績のキーとなると思うが、直近の状況を開示できる範囲で知りたい。

映像制作事業は、前期9000万の赤字だったが、これは、制作委託契約の解除の影響。今期は黒字を予定している。版権事業は、売上は下がるが、映像マスターの償却も減るので、利益が出る予定である。(郡司執行役員)

対処すべき課題に、有力な作品の獲得が上げられているが、よい作品を集める方法としてどのようなことを考えているか?

ここ数年、企画の精度を上げることに注力しており、結果が出てきている。企画の質の高さを出し、クリエイターのためにもヒットさせることを目指す。(石川社長)

映像マスターを1年で償却しているが、残存価値よりも資金回収の面から、償却期間を設定しているように見える。1年で会計上の価値を全て失うことに違和感を感じるが、どう考えているか?

かつては2年で償却していたが、実績を何年間か出してみると、1年で80〜90%の回収という現実がある。かつては、劇場公開からパッケージ化まで、時間が長かったが、最近は短くなっている。この現実に合わせて、1年に設定している。(中野執行役員)

剰余金の処分について、ずっと200円固定だが、配当性向にはしないのか?

当社としては、他の上場会社の平均に比べると、配当性向は低いと認識している。固定的には考えていないが、ここ数年、業績の低迷が続いて、最近は改善傾向ではあるが、まだ安定とまでは言えない。人気のあるキラーコンテンツであれば、2年、3年と、リクープ期間が伸びる。作品への投資をして、業績回復を確実にしたい。(中野執行役員)


例年よりも質問は少なめでした。株主総会後の講演会では、ProductionIGの取締役の森下プロデューサー、黄瀬監督、冲方丁さんから、ARISEの話を聞かせて頂きました。冲方丁さんは六本木ヒルズの上の会員制レストランで石川社長に誘われたという話や、キャスト変更は黄瀬監督が決めたなどなど、面白い話が聞けました。

最近は、進撃の巨人、サイコパス、ARISE、ヤマト2199、さらには11.2%の出資をしているタツノコのガッチャマンクラウズなど、IG関連作品が絶好調です。コンテンツ関連銘柄は、とにかくヒットが出るかどうかに依存しており、一つのヒットで株価が大きく動くのが特徴です。ずっと4万円台だった株価も今や、15万円。とはいえ、まだ時価総額は73億円にすぎないので、この流れを続けて、コンテンツ資産を蓄積していくことで、より強力な企業体になっていくとよいなと思います。