イー・アクセスは現在、1.7GHz帯の15MHz幅×2(端末用/基地局用)の免許を保有しています。最近、LTEのサービスが始まりましたが、その速度は都心部で37.5Mbpsと、DC-HSDPAの42Mbpsよりも低速になっています。これは、保有帯域が不足しているためです。


イー・アクセスの保有帯域の推移(1.7GHz帯をベースにまとめ)

2005年 5MHz幅3ブロックのうち5MHz幅x2の割り当てを受ける(合計5MHz幅x2)
2006年 BBモバイル(ソフトバンク)の免許返上
2007年 アイピーモバイルの免許返上
2008年 アイピーモバイルが獲得していた5MHz幅x2を獲得(合計10MHz幅x2)
2009年 LTE用にBBモバイルが獲得していた5MHz幅x2を獲得(合計15MHz幅x2)
2012年 新たに5MHz幅を獲得予定(合計20MHz幅x2)


イー・アクセスの現在の保有帯域の使用状況は、900MHzに望み託すイー・アクセス、1.7GHz帯拡張も狙うが詳しいです。具体的に、15MHz幅x2を次のように使用しています。

LTEDC-HSDPA
都市部37.5Mbps(5MHz幅x2)42Mbps(10MHz幅x2)
地方部75Mbps(10MHz幅x2)21Mbps(5MHz幅x2)


イー・アクセスとしては、本当は都市部でも75Mbpsのサービスをしたいのですが、DC-HSDPAで10MHz幅x2を使ってしまっているため、LTE用に5MHz幅x2しか確保できておらず、37.5Mbpsに制約されています。

これを改善するには、DC-HSDPAを止めるか、新たな電波の割り当てを受ける必要があります。将来的にはDC-HSDPAを止めてLTEに一本化するのが理想的だと思いますが、現実には既存ユーザがいるため、全ユーザに新しい端末を配布するのは困難ですし、かなりLTEの普及率が上がらないと難しいと思います。

従って、都心部でも75Mbpsのサービスを行うには、新たに5MHz幅x2の割り当てを受ける必要があります。そこで期待されているのが、1.7GHz帯の拡張です。当初は5MHz幅x2しか無かったため、ドコモとの競争が予想されましたが、新たに5MHz幅x2の追加が決まったため、ドコモとイー・アクセスがそれぞれ5MHz幅x2ずつ、割り当てを受けられる方向性になっています。


冒頭の10MHz幅の新規割当は、こうした2社の主張の落とし所としての意味を持つと考えられる。イー・モバイルとドコモの双方が5MHz×2を得て、1.7GHz帯の帯域幅を20MHz×2にすることができるからだ。

【1.7GHz帯】150Mbps LTEが初実現!?〜イー・モバイル、ドコモに大きなメリット



ただし、同社は1.7GHz帯において5MHz幅×2の追加割り当てを求める申請を総務省に出しており、「900MHz帯と700MHz帯の議論が終わった後、早ければ2012年夏にも1.7GHz帯の追加割り当てを受けられる」(ガン社長)見込み。

イー・アクセスがLTEを3月開始、料金は「月3880円軸に調整」


従って、2012年夏に1.7GHzの割り当てを受けられるかどうかが、今後の戦略で最重要になります。もしも割当てが受けられなかった場合は、LTEの速度は37.5Mbpsで制約され、他社との競争で大きく遅れを取ってしまいます。

g

3.9世代携帯電話システムの普及のための周波数の割当てについて

ドコモ、KDDI、イー・アクセスの三者割り当ての方針の700MHzについては、10MHz幅x2になってしまったので、こちらもLTEの最大速度は75Mbpsが最大になります。追加の設備投資が必要になるため、1.7GHzよりは重要性は低いですが、将来のトラフィックの増加の逃がし先と、都市部での電波効率の向上を考えると、こちらも確保しておきたいですね。15MHz幅x2であれば、112.5MbpsのLTEができて面白かったのですが。


何故こんな大事な帯域を潰してまで割り当てるのか意味が分からないITS
しかも700MHz帯を3分割にして10MHz幅にするという、意味不明の嫌がらせかとも
思える計画が突然発表された。

これからの高速通信の時代の世の中、20MHz幅が基準となるのに何故か10MHz幅。
15MHz幅でもまだ足らないと思っていました。それなのに10MHz幅。
だったらITSをどかせて15MHz幅以上を割り当てられるようにするべき。

電波政策最大の問題は護送船団


ということで、イー・アクセスの株を持っている場合は、今年の夏に1.7GHzが拡張できるかどうかをウォッチしていくのが最重要です。900MHzが獲得できなかったことで増資のリスクもかなり減りました。大きなライバルだったWiMAXも世界的にLTEに向かう流れの中でマーケティング上の先進性が失われつつあります。電波オークションはリスクですが、4Gからなので、影響が出てくるのはもう少し先になると思います。LTEという名前で先進性を演出してマーケティングを継続した上で、1.7GHzを拡張して75Mbpsに上げて、顧客数を最大化していけるといいですね。