一般的なオンラインゲームでは、最初はスキルが上がりやすくしてユーザを獲得し、ある程度の所でスキルの成長を抑え、さらにカンスト直前はほとんど上がらなくする、という成長曲線を用いています。個人的には、こういったオンラインゲームの成長の遅さというのは苦手で、メトセラではコンシューマゲームよりのリニアな成長曲線で動かしていました。しかし、そういった成長曲線はオンラインゲームには向かないのかなぁ、と思い始めました。

というのも、リニアな成長曲線だと、全スキル帯に万遍なくユーザが存在します。つまり、ユーザのスキルに偏りが存在しません。それは当然で、プレイ時間に比例してスキルが上がるため、ある所でとどまるということが生じないのです。そのため、ユーザ間でスキルが離れ、パーティプレイやコミュニティが生じにくくなります。ここで、最初に述べたような成長曲線を導入すると、ユーザのスキル分布は正規分布になります。最初は成長しやすく、中央に近づくと成長が鈍化するため、ある範囲に留まるのです。こういった状態を意図的に作り出すと、ユーザ間の交流が活発になります。その上で、ある程度、高スキルでなければクリアできないダンジョンを一つ用意すると、ゲームへの征服感が生じず、ユーザの卒業を抑制することが出来ます。実によく出来ています。

最近のアニメでもそうですが、最後まで見せてしまうとそこで満足するという現実は確かにあります。東のエデンを2クールではなく1クール+劇場二作にしたのは、コードギアスで2クール+2クールにしたものをさらに短期化したものでしょう。オンラインゲームも同じで、未知への期待をいかに引っ張るかが重要です。

従来のオフラインゲームの作り方では、その世界でいかに楽しませるかが重要でした。そのためには、できるだけひっかかりをなくし、気持ちよく成長させることで楽しさを生み出しました。しかし、オンラインゲームでは成長よりもコミュニケーションの方が楽しみが上です。そのため、成長の楽しみを多少犠牲にしても、コミュニケーションが円滑に進むように、ユーザがある程度留まるような調整をかけたほうがよいのかもしれませんですね。