エイバースの中の人

株、不動産、機械学習など。

さくらインターネットが上方修正しました。経常利益で予想3.2億が5億と56%増です。前期は3.7億だったので前期比だと35%増。非常に好調です。

では平成22年3月期 第3四半期決算短信を見ていきます。営業キャッシュフローは何と14億。利益との差分は、前受け1.6億、減損2億、減価償却6億です。投資キャッシュフローは7.8億。有形固定資産の取得が6.7、敷金保証金が1.0億です。さらに財務キャッシュフローで借金を2.25億返済しています。残る借入金は30億。順調に消化しています。これだけのキャッシュフローがあれば、数年後には唯一の懸念である財務も綺麗になりそうですねさらに受注も絶好調で、将来の利益に繋がる前受け金が11億から13億と増加しています。

減損をしなければ経常利益は何と7億!これはかなりいい決算です。さらにインフラビジネスで積み上げ型なので来期も継続してこの数字が期待できます。

後、クラウド化が進んでGoogleやAmazonに顧客を奪われるのではないかという懸念についてですが、個人ユーザであれば既にGoogleAppEngineとかAmazonEC2でよく、さくらインターネットである必要は無いというのも事実です。しかし、企業はセキュリティとアフターサポートの観点からなかなかそうはいかず、しばらくはハウジングがメインで、クラウド化は緩やかに進むと考えています。その間に、さくらインターネット研究所がクラウド化を進められればいいなと。

ということで、さくらインターネットの将来が楽しみです。

36f6cd7a.jpg次はカラートグルコントロールです。

63d64717.gifmixiアプリに向けてプレイヤーキャラのアバター化を進めています。本日、T2@Abarsから第一稿をもらったのでご紹介。

今回のアバターでは、従来一つの画像ファイルだった、髪型・体・服・レギンス・靴、等を分離して管理しています。その上で、各パーツ、数種類から選択可能+個別に色替え可能にしています。例えば、髪型3種類、服3種類、レギンス3種類、靴3種類、帽子3種類を用意すると、3*3*3*3*3=243種類+色替えのパターンが構成できます。これぞ組み合わせ爆発の力!

さらに、待望の男キャラの実装も考えています。このあたりが入ってくると、キャラクターに愛着が出てくるので、各コンテンツが生きてくるかなぁと思っています。

ということでこれからアバター設定画面の構築です。追加で、移動先カーソルや攻撃エフェクトなど、T2@Abarsの作業負荷が原因で僕が描いていた微妙な部分も直していく予定ですので、全体的にブラッシュアップされて統一感が出せればと思います。

1d399045.jpgGoogleClosureCompilerはJavaScriptのコードを最適化して圧縮してくれるコマンドラインツールです。まず、GoogleClosureCompilerのページの右側のFeatured downloads:からcompiler-20091217.zipをダウンロードします。zipを展開して入っているcompiler.jarが本体です。

in.jsを圧縮して、out.jsに出力するには、次のように入力します。簡単。
 java -jar compiler.jar --compilation_level SIMPLE_OPTIMIZATIONS --js=in.js --js_output_file=out.js
SIMPLE_OPTIMIZATIONSを指定することでローカル変数名を短いものに置換してくれます。

メトセラで実行した結果は以下です。
・元ファイル:918KB
・自作ツールで改行とコメントを消去:623KB
・GoogleClosureCompiler:565KB

元ファイルからは39%減、そこそこ最適化したファイルからは9%減です。特にモバイルだと、ロード時間が直接ユーザビリティに響いてくるので、10%減るのは大きいですね。ちなみにFlashではバイトコードにまで落ちるので218KBになります。この差は、グローバル変数名と関数名ではないかと考えています。

最適化テクニックもすごくて、
  activity_thre[p]=2500;

  activity_thre[a]=9E4;
と16進数に置換することで容量を削減していたりもします。その発想は無かった!

さらにGoogleClosureCompilerは文法チェックもしてくれます。

compress.js:25637: WARNING - unreachable code
if(name=="")
^
compress.js:27746: WARNING - Suspicious code. This code lacks side-effects. Is there a bug?
if(player_y[i]>=511) player_y[i]>=511;
^

のように、到達しないコードや、代入を間違って比較にしてしまった部分とかを警告してくれます。JavaScriptはインタプリタなので非常に助かります。GoogleClosureCompiler、かなりオススメです。



Amazonの発売カレンダーに出てこなかったのでノーマークだったんですが、5巻が本日発売のようです!!嬉しい誤算。速攻買ってきます。

bdc200ff.jpgクエスト作成>クエストメニューから、ゴルフモードを選択することで、ゴルフのコースを作成できるようになりました。もちろん、作ったコースは公開して共有でき、評価できます。P2Pモードでは対戦も出来るので、将来的にスマートフォンを持ち寄って対戦三昧とか出来るようになると楽しそうです。ゴルフみたいな短時間で遊べるゲームはモバイル向きですね。

ちなみにmixiアプリ版に向けた残タスクは、プログラム ・アバターの導入 ・アバター設定画面 ・シナリオの男女対応、グラフィック ・アバター ・mixiアプリアイコン ・移動先カーソル ・ネットワークゲート ・カジノグラフィック、音楽 ・カジノBGM ・ゲームオーバーBGM、となっています。それなりに順調に進んでいるので、今週末はアバター設定画面を作っていこうかと思います。

いまさらですがhttp://twitter.com/abarsからどうぞ。Twitterの面白さを知るにはTwitter検索をどうぞ。WEBに無かった時間方向の概念を加えたのが大きいですねー。



いやー、葛藤が心に響く響く。待望の三巻が今月末に発売です。モテキは、一見、心がえぐられるように見えて、逆にもうちょっとアクティブに動こうというポジティブな気持ちが湧いてくるので不思議。オススメ。作者インタビューも面白いです。



こちらもずっしり重めですが。闇金でテーマがファッションというのは多分に珍しいかと思います。

営業利益は赤字ですが営業キャッシュフローは2億4103万のプラス。IGポートらしい固い経営体質に戻ってきました。9000万の営業赤字の原因としては、減価償却費の2億が大きく、ホッタラケの影響が大きそうです。しかしそれを除けばプラスで、IGの戦略切り替えのスピードを考えると、安心できる決算ではないでしょうか。

投資キャッシュフローは5億9859万のマイナスですが、そのうち5億8822万が有形固定資産の取得、内訳は土地が1億5千万、建物が1億4千万、映像マスター1億1千万と、今期限りのものが多いのでそんなに心配はいりません。

唯一の懸念は前受金が9億から3億に減っている点。受注はそんなに伸びていないようです。数年はIGポートの豊富な資金を活かして自ら仕事を作り出す感じでしょうか。でもまぁ、リスクは大きくなりますが、その分リターンも大きくなり、下請けから発注サイドになるわけで、ヴェスペリア、東のエデンのように成功を重ねていければ、むしろ次のステージに進むいいきっかけになるかもしれません。

レベルファイブもデベロッパーからパブリッシャーに転じて大成功しているわけで、IGポートも、TV局からの受注が減った今こそ攻めに転じて、自己資本で制作し、大きくリターンを取るパブリッシャーへと大化けするかもしれません。

ということで見守ります!とりあえず3月の東のエデン劇場版2が楽しみです。

9b23de91.jpgほぼ全てのcgiをPythonで書き直しました。Pythonの、中括弧を使わず、Tabによってプログラムの構造を認識するというのは面白いですね。これで、システムとしては全てGoogleAppEngineへの移植が終わりました。後は、一番の難題であるアバターだけです。

ちなみにmixiアプリ版では添付画像のように、ホーム画面にマイキャラを表示させることが出来ます。歩いたり、座ったり、攻撃したりと、ちょこちょこ動きます。ここもアバターが入れば、結構な付加価値になるんじゃないかなーと思います。HOME画面の最大サイズは212x212なので、ドットの強みが出せるといいなと思います。

後、アプリ画面よりもHOME画面の方が、常駐させられるだけ強いような気がしています。HOME画面で動くメッセンジャーとか、ワンクリックミニゲームとか、育成ゲームとか、作ると結構人気が出るかもしれません。

08919332.jpgメトセライズデストラクタのクエストをユーザが評価出来るようになりました。スターを1つ〜5つ、自由につけることができ、スターの数に応じたランキングが出ます。また、スターの他にコメントも付けることが出来ます。これに伴ってオススメタブを廃止しました。人の手による編集も面白いとは思っていたのですが、いかんせん好みが偏るという当たり前の現実にようやく気づきまして、一般的なソーシャルアプリケーションと同じ評価手法に変更しました。集合知すばらしす。やっぱりクエスト作成のモチベーションはユーザからのフィードバックだと思うので、今後も出来る限りユーザの声を拾い上げられるシステムを構築していきます。

1d60f885.jpg組織論が実に面白かったです。以下、神山監督のインタビューからの引用です。

「(SACからSAC2ndに移る過程において)うまく行ったけどももっと上手くいくんじゃないかという部分もあった。そういうものは山ほどあったのに、そうしたいと思っている人間がまわりに少なくなっていた。はじめは純粋に作品を作れることに喜びを覚える人たちがたくさんいたはずなんだけど、気がついたらあたりにはペンペング草も生えていない。」

「”イノセンス”の後の社内のムードとかね。明らかに意識はゴールしちゃっていた。次の目標をどこに設定すればいいんだよというようなね。」

「組織っていうのはこういう側面があるんだな、気持ちの持ちようで今まで結束していたものがあっという間にバラバラになってしまうというのを痛感したわけですよ。本当に信頼できるメンバーというのは設立時からがんばっている、わずかなメンバーに絞られてくる。それは、実際のテロ組織にしてもそういう側面ってあるんですよ。最初は目的があってそこに向かってエネルギーが集約していくんです。それが、ある程度目的を果たすところまで来ると、そのエネルギーというのは四分五裂していってしまう。」

「この世界に好きで入ってきたわけですから、もっともっとがんばって、さらに上を見たいと、まわりの人たちにも思ってもらいたいなとけっこう本気で思ってたわけ。

「責任を担う損な役回りをするヤツ、今回それを「王子様」と言っていますけど、今はその役割をポテンシャルの高い人が引き受けることでしか解決しないのではないかということですね。それがファシズムを生む可能性を含んでいたとしても、国家を改善していく途中経過としてはどうしても必要なことなのかなと思うんです。」

「行き詰まりを正せたら、独裁者は去っていけばいいんじゃないの?という考え方ですね。」

押井監督のインタビューからは教育論。

「教育というのは内実から言えば、指導するんじゃなくて、振り分けるんですよ。職場での教育でいちばん大事なのは、淘汰することであり、選別すること。学校教育の場合は、ひとりでも多く救わなくちゃいけない。でも、みんな社会人で給料もらってるんだし、学校の教育とまったく逆なんです。」

IGがこれだけ大きくなれたのにはやはり強いリーダシップがありますね。もちろん石川社長もなんですが、押井監督、神山監督と、これだけリーダとなれる人材がいるのが圧倒的な強みだと思います。立ち止まったら終わるコンテンツ業界ですが、IGの今後が楽しみです。

勝利は誰のものかとか、消費者最強の風習とか、いろいろと面白い話も多いので、ぜひオトナアニメvol.15をどうぞ。

ネット専売で低コストなインデックス型の投資信託eMAXISがSBIで販売開始です。とりあえず海外株、海外債券を買ってみました。国内はディフェンシブ系の個別銘柄を多く持っていて円高に強いポートフォリオになっているので、為替リスクをヘッジするために、円安で上がる海外資産を増やしていく予定です。期待値は金利分はプラスだと思うので、出来るだけ効率的フロンティアに近づけていこうと思います。

日興のETFである上場インデックスファンド海外債券がいい感じです。信託報酬は0.2625%と、1%越えが当たり前で発行者ばかりが儲かる投資信託とは一線を画しています。その人気もあって、基準価格を大きく乖離 していますので、機関投資家の裁定を待って、落ち着いた所で買おうかと思っています。為替リスクはありますが利回りは4%程度。ちなみにetfは発行元>大量購入者>(東証を通じて)>一般投資家というような商品です。

「投資で勝つための真実は”単純”であり、それは”意外とつまらない”ということ。ワクワクドキドキ、アドレナリン全開で行う投資は、何かが間違っているのです。」

と、勝間さんが日経マネー12月号で述べられていましたので、そのような真実の投資に向いた銘柄をインフラ関連銘柄としてまとめてみました。何を以てインフラ関連銘柄とするかですが、

・何もしなくても契約が自動更新される かつ 月々の使用量を支払う必要がある
・契約を止める作業が面倒 もしくは 他社への移行が面倒
・極端に参入障壁が高い

のいずれかを満たすものとしました。対比として、一般の小売りを想像してみて頂けると分かりやすいのですが、一般の小売店では商品が売れて始めて売り上げが発生します。ここには、消費者の能動的な意思として、買うという行為が必要です。従って、売り上げは消費者の移り気な行動によって翻弄され、構造的に販管費が高いため、数10%の売り上げ減少で、簡単に赤字となります。対して、このようなインフラ関連銘柄は、何もしなければ契約が継続するため、売り上げの変化はなだらかとなります。従って、長期投資に向いています。

当然、このようなインフラ関連銘柄のフリーキャッシュフローは大きくプラスになります。不動産や電子機器関連では、将来の売り上げのために、次のマンション、次の工場、と、常に投資を継続する必要があるため、キャッシュフローが大きくマイナスになります。従って、常に財務レバレッジをかけることになり、投資に失敗した時のリスクが大きくなります。事業が成功すればするほど、成功して得た資金は全て次の事業に投じられます。そして、一回失敗すると、それまでの利益を全て吐き出すことになります。対してインフラ関連銘柄では、大きな設備投資は不要なため、潤沢なフリーキャッシュフローを使って配当をしたり、それでも余ったキャッシュフローを使って、しなくても収益は変わらないがした方が将来に繋がる設備投資を堅実に行うことができます。例えば、NTTドコモの場合、ソフトバンクが火の車の中、別に次世代の高速なネットワークを整備しなくても現状のパケット料を請求し続けることが出来ます。それでも、余りある資金と、将来の参入障壁のため、次世代ネットワークへの投資を行っています。

ということで前置きが長くなりましたが、個人的によさそうなインフラ関連銘柄です。

----------------------------------------------------
NTTドコモ
配当利回り:4% 財務:◎ 将来性:○

携帯の契約は自動的に更新されます。設備投資を出来るほど財務健全なライバルは皆無で、モバイルでADSL並みの速度が出る次世代ネットワークが整備されれば、誰も追いつけなくなると思います。
----------------------------------------------------
さくらインターネット
配当利回り:2% 財務:△ 将来性:◎

レンタルサーバは他社サーバへの移転が非常に面倒です。また、PERは低く、限界利益率は高いことが期待できるため、利益数倍の夢があります。オンラインゲーム事業の失敗によって財務は毀損していますが、数年で健常なレベルになると思われます。
----------------------------------------------------
クレディセゾン
配当+優待利回り:5% 財務:? 将来性:△

クレジットカードは料金の数%が安定的に得られる素敵な商売です。クレジットカードの番号が変わると、電力、オンラインショップ等、全ての再手続きが必要になります。面倒さは貴重な参入障壁です。また、優待として、永久不滅ポイントが500ポイントもらえます。1ポイント5円相当で、これだけで利回りが2%程度見込めます。消費者の支払いを立て替える関係上、バランスシートは相当に肥大化しており、財務の健全性は見極められませんでした。
----------------------------------------------------
創通
配当:3% 財務:◎ 将来性:△

無借金、ガンダムの版権を有します。成功するまでのコンテンツは博打ですが、成功した後のコンテンツは、強力です。ガンダムのDVDが売り切れているからといって、マジンガーZのDVDを買う人はいません。その人はガンダムが欲しいのです。最近、これだけ財務がよいのに減配したのが気になりますが、それ以上に自社株を消却してくれたのでいいことにします。潤沢な資金で、M&Aとかを始めてしまったら売りを考えたほうがいいかもしれません。サザビーみたいになったら困ります。
----------------------------------------------------
東映アニメーション
配当:2% 財務:◎ 将来性:?

創通と同様に、ドラゴンボールとプリキュアの版権を有します。創通と違い社員が多いため、販管費が高く、将来的に財務が毀損する恐れはあります。
----------------------------------------------------
東京電力
配当:3% 財務:× 将来性:○

ガスは電気で代用できますが、電気がなくなることはありません。電気自動車で需要が拡大するかもしれませんし、CO2を減らすには原子力を使うしかありません。何があっても、電気を使わない生活は無いといえます。現在、10年来の安値なので、少し拾うのはありかと思われます。財務は危険な水準なので、買いすぎないようにしましょう。
----------------------------------------------------

尚、高配当ですが除外した銘柄があります。薬品関係は、今後、医療費が増えてくる中で、国策として抑制されると思うので、除外しました。ローソンは、高齢化に伴って遠出が出来なくなる人が増える中、近場のショップという可能性はあるかとも思ったのですが、インターネットスーパーを含めライバルが多すぎるのと、将来的に人件費の上昇が見込まれるのではないかと思い、除外しました。ゲーム関係は、そもそもビジネスモデルとして浮き沈みが激しすぎるので除外しました。REITは、過去に何度か絶滅しているのと、運用会社は別に利益を出さなくても信託報酬で食べていけるので、利益を出すことに対するモチベーションが無く、その上、将来的に不動産が古くなって利回りが低下することが見込まれるわりに現在の段階で既に利回りが低いということで除外しました。

紹介した銘柄には、どれも少ないなりにもリスクはあるので、それぞれのリスクの割合に応じて、適当な比率で分散投資をするとよいかと思います。他、これはいいインフラ関連銘柄だ!なおかつ高配当だ!という銘柄があったらぜひ教えてください。



銘柄のタイプ別分析はこちら。読み物としても面白いです。プロにはプロの強みがありますが、アマチュアにもアマチュアなりの強みがあることが分かります。



消費者独占型企業と収益性の分析はこちら。あくまで過去のデータから未来を引く方法なので、業績が激しく変動する現在では使えない部分もありますが、基本的な計算方法は身に付くかと思います。



バランスシートを読むにはこちらがオススメです。

四半期報告書-第21期第1四半期(平成21年6月1日-平成21年8月31日)の分析です。感想は激動。昨年の決算までは、利益は出ていなくとも本業は好調な印象を受けていたんですが、想像以上にIGポートを取り巻く環境は悪化しているように感じました。

まず、営業キャッシュフローがマイナスに転じました。ここ数年のIGポートで、営業キャッシュフローがマイナスであった決算を見た記憶はありません。少なくとも通期では2005年からずっとプラスで、去年の第20期第1四半期決算でも1.5億のプラスです。それに伴い、従来は赤字だった版権事業がプラスになっています。これらが何を意味しているかというと、去年までは映像制作で得た利益と版権事業で得た利益を版権の取得につぎ込んでいたのが、今年は出資を減らして映像制作事業の赤字を埋めなければならなくなっているということです。つまり本業が厳しいと。

TVアニメの受注についても、去年は3億8188万円分受注できていたのが、今年は94.8%減の2173万円です。去年の本決算までは受注残が順調に伸びていたため、不況によってアニメ会社が選別され、ブランド力のあるIGに集中したと判断していたのですが、状況はそれよりも悪化し、制作費の高いIGから安いアニメ制作会社へという流れになっている模様です。東映アニメの第1四半期決算を参照すると、TVアニメの受注は前年の0から今年の2億7730万と増加しています。

これより、長い目で見てくれる出資者は減って、出来るだけ早期に制作費を回収しようとする流れがあるように感じました。今年のエデンとBASARAはかなり良かったと思うのですが、短期で回収できる制作費ではありません。受注残は一年分しかないので、このまま受注できない状況が続けば、来期は赤字の可能性もあります。

通期と来期の赤字を避けることが出来るかどうかは、エデン劇場版や、BLOOD+及び次のアミューズメントの版権収益、85,421部売れたあまんちゅ! の人気継続、エスプリト等のOAD化(希望的予想)がどこまで伸びるかが鍵ですね。テイルズオブヴェスペリアのヒットは久々のいいニュースです。しかし、これらはいずれもコアユーザ向けの商品であり、IGが打ち出したファミリー向けと逆方向なのが皮肉な所です。やはりターゲットは明確に絞り込んでいかなければならないのかもしれません。

後は、アニメによって出版を伸ばすモデルを、マッグガーデンと構築できるかが鍵でしょうか。アニメは単体ではビジネスとして成立しづらくなってきており、コミックか、アミューズメントかを組み合わせて価値を取らなければならなくなってきています。

ということで激動です。ぽつぽつとヒット作も出てきているので、これをどんどん大きくしていけるといいですね。

場所は国分寺労政会館4階第五会議室、時間は10:30〜。出席株主数は50人くらいでした。そこそこ広い会議室。思ったよりも人がいる印象です。時間になると石川社長と取締役、監査役が長机に着席、財務系の執行役員がその後ろの机に着席。

株主総会の前に、HolicのドラマCDにおいてラーメンズのコントの無断引用があったことのお詫びがありました。

お詫びの後、株主総会の開始。最初は石川社長が事業報告。たどたどしく朗読した後、質疑応答。質疑応答は一転して情熱的に喋られていました。一安心。

主な質疑応答の内容は

・ウェルベールの物語はIGが出資するほどでは無いのではないか?
トランスアーツさんはテニスの王子様等、重要なパートナー。
良好な関係を保つために仕事を絶やさないことが重要だと考えている。

・IGコミック対象は応募要綱が分かりにくく新人が応募しにくいのではないか?
既に結構な数の応募を頂いている。
応募要綱の表記については対処する。

・攻殻実写化エージェントの利益計上時期と利益の見込みは。
守秘義務があり言えない。

・コミックスの返本率が上昇する中、引当金が少ないのではないか。
 引当金の算出基準は?
出版業界的には返本率は上昇しているが、
マッグガーデンの返本率は34%>26%>25%と減少している。
引当金はposデータから算出している。
最近は売れ行きがposデータから即座に分かる。

・借入金が急増している理由。
マッグガーデンの借入金が連結されたことによる。

・GDHが会計基準の変更によって特損を出しているが、IGが出す可能性はあるか?
GDHさんについては他社のことであるためコメントできない。
当社に関しては、常に前倒しで会計基準を変更しており、
資産も保守的に計上しているため、
健全なバランスシートであると自負している。

・今期の利益予想が低いのでは無いか
今年完成する予定であった劇場作品の完成が、来年にずれ込んだのが大きい。
他、RDやスカイクロラの償却費負担が大きい。
心情としてはスカイクロラのヒットを予想に盛り込みたいが、
会社としてはヒットを見込まない保守的な予想を立てている。
ヒットが出ると、予想に対して利益が大きく伸びる構造となっている。

・制作事業の成長性
海外市場がかなり大きいと思っている。
スカイクロラに関しても、海外で売れるものをという製作委員会の要請があった。
制作費については守秘義務があるため言えないが、
現在の興行は38万人、5億円と苦戦している。
しかし、製作委員会としてはヴェネチアで賞を取れると信じており、
それが興行にもいい影響を与えると期待している。
また、今期は映画を4本制作中であり、こんな会社はIGの他に無い。

株価が下落していますが、そのようなことを質問する株主はおらず、他の会社の株主総会に比べ、全体的に株主のレベルが高く感じられました。アニメ・ゲーム業界に特有な、ユーザサイドからの変な質問をする株主もおらず、要点のまとまっていない株主もいませんでした。また、石川社長の発言には情熱が溢れており、当面は安心だな、という印象を受けました。

その後、議案の議決。質問も無く全て賛成多数で決議。株主総会は終了しました。

終了後、5分の休憩を挟んで神山監督の講演会。公演内容はアニメ業界に入った理由から始まり、企画から制作への流れ…だったんですが、あんまり準備していなかったのか10分ぐらいで講演が止まりました。gdgdの中、司会の監査役が質問タイムに変更。good job!押井塾で学んだこととか、色々質問が出た後、監査役が今やっている仕事の内容とかを話して終わりにしましょうと、神山監督に促す。後ろの人がにらんでますが、どこまで話していいんでしょうか?タイトルを言わなければOKです、ということで、新作アニメを原作無しでやっていることが明らかにされました。また、その後は映画をやりたいと。そんなこんなで講演会は終了。解散。

おみやげはスカイクロラのファイル2枚。普通に面白い株主総会でした。というか監査役が監査役じゃない!ここまで内情に詳しくてキャラのいい監査役は珍しいと思います。講演会はgdgdでしたがそれがまたいい。来年は是非、西尾鉄也さんで!



↑このページのトップヘ